7/24(火)に、セミナー『プロからみたテレビ局の決算書~放送局の常識は会計学の非常識!?』を開催致しました。
お陰様をもちまして、約50名の方にご参加いただくことができました。
参加者の皆様、またパネリストの方々及び会場設営等ご協力をいただきました皆様、ありがとうございました。

なお、9/5(水)には、セミナー
『キー局のビジネス戦略~“広告外収入”増の最適解~』
を開催致します。
ご希望の方は是非ご参加いただけますと幸いです。

9/5(水)開催セミナーの詳細はこちらをご参照ください。

 

(参考)7/24(火)に開催したセミナーの詳細情報は以下の通りです。

 

7/24(火)開催
次世代メディア研究所2018年セミナー企画⑧
『プロからみたテレビ局の決算書~放送局の常識は会計学の非常識!?~』

<開催日時>  2018年7月24日(火)16時00分~18時30分
 <会  場> データニュース社 セミナールーム(渋谷区南平台町16-25 養命酒ビル)
(JR・地下鉄・私鉄渋谷駅から徒歩7分)
 <パネリスト> 慶応義塾大学ビジネス・スクール 太田康広 教授
 <モデレーター> 次世代メディア研究所 代表 鈴木 祐司

 

 

<受講料>

法人会員契約をされた企業の方は、契約人数まで無料。
※本セミナーを含め、セミナーが年10回開催されます。
※法人会員契約の詳細については、こちらをご覧ください。

それ以外の方(一般参加の方)は、1名につき2万円。

 

<開催趣旨>

2017年度の民放キー5局単体の決算を見ると、増収増益はテレビ東京のみ。他は減収増益2局・増収減益2局と、微妙な実績となった。特に注目すべきは、全局で広告収入が減収となった点。今後地上波テレビの広告収入は伸び悩むと目されている。

テレビ局の決算を他の業種と比較すると、ROEがかなり低いと会計学の専門家はいう。これは自己資本が効率的に使われていないことを意味する。またD/E比率(負債比率)も低くレバレッジが効いていない点も気になる。要は資金の効果的な運用ができていないということだ。一般的には独裁者に委ねられ、経営が合理的になっていないことが多いそうだ。

セミナーでは、キー各局の決算を分析しつつ、一般の会社経営と比べどこに問題があるのかを抽出し、適正化がどう可能なのかを提言してもらう。さらにコンテンツ関連の投資や新規ビジネスの可能性について、会計学の視点から提案してもらい、広告収入以外で増収増益をどう図るのか議論する。

 

<セミナーの概要>

【プレゼン&議論 】(90分)
【Q&A と 議論 】  (60分)

 

<講師プロフィール>

慶応義塾大学ビジネス・スクール 太田康広 教授

1968年 岐阜県多治見市生まれ、1992年 慶應義塾大学経済学部経済学科卒業、1994年 東京大学より修士(経済学)取得、1997年 東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、2002年 ニューヨーク州立大学バッファロー校スクール・オブ・マネジメント博士課程修了、2003年 ニューヨーク州立大学経営学博士・Ph.D. (Management)

2002年カナダ・ヨーク大学ジョゼフ・E・アトキンソン教養・専門研究学部管理研究学科専任講師,2003年助教授,2005年慶應義塾大学ビジネス・スクール助教授,2007年准教授を経て、2011年より現職。

 

<講演概要>

キー局のここが疑問1:ROEが低い(他業種比較)

ROEは利幅とスピードと借金の力の掛け算。利幅が薄いのかスピードが遅いのか借金が足りないのか。利幅が薄い(不動産の影響か)。スピードも遅い(テレ東以外、不動産の影響)。

 

キー局のここが疑問2:D/E比率(負債比率)が低くレバレッジが効いていない

投資有価証券をたっぷり持っていたり、借金がなく自己資本比率が高くキャッシュの多いところに独裁者あり。
ベータも1を切っていて特段ハイ・リスクではない。借金して自己株買いするのが定石。
キャッシュ・フローは、営業が黒、投資が赤、財務が赤の成熟型。
PPM的には、キャッシュ・カウの地上波広告料を原資にネット動画配信で収益を上げるモデル構築が急務。
コンテンツに投資する手がある(Amazonは技術・コンテンツに2.5兆円投下)。

 

コンテンツ関連では、こんな成功例あり

チョロチョロ課金モデル(スマホ・ゲーム) 任天堂の売り切りモデルより、パズドラの課金モデル バンダイナムコのメディア・ミックス(ドライバー、カード類、映画、アーケード・ゲーム) など。

 

新規ビジネスとして、放送枠をオークションに掛けて売ってはどうか
(どれくらい審査を厳しくして品質管理するか)?

独自コンテンツや教育コンテンツは高く売れる(VOD必須)。例えば受験関係と大人のリカレント教育(Python、機械学習、統計ソフトなど)。

玉石混淆のネットで、クオリティ・アシュアランス・サービスには需要がある。ベネッセのUdemyはプラットフォーム使用料が高い。

コンテンツごとにクラウド・ファンディングまたは信託でリスク分散。番組、映画、音楽、ゲーム、演劇、旅行、博物館、大学の連携 (宇宙、深海、恐竜、バロック音楽、印象派、江戸時代、ローマ帝国など)など、テーマを決めて検討する価値あり。

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