1/29(金)に、セミナー『10年後のテレビ~3有識者による新春大予言~』を開催致しました。
お陰様をもちまして、約40名の方にご参加いただくことができました。
参加者の皆様、またパネリストの方々及び会場設営等ご協力をいただきました皆様、ありがとうございました。

なお、2/26(金)には、セミナー『4K8Kはピンチか?チャンスか?~総務省鈴木課長とテッテイ討論!~』を開催致します。
ご希望の方は是非ご参加いただけますと幸いです。

2/26(金)開催セミナーの詳細はこちらをご参照ください。

 

(参考)1/29(金)に開催したセミナーの詳細情報は以下の通りです。

1/29(金)開催
次世代メディア研究所2016年セミナー 

10年後のテレビ~3有識者による新春大予言~

<開催日時>  2016年1月29日()午後3時~6時
 <会  場> インテージ秋葉原ビル・セミナールーム
(JR・地下鉄日比谷線秋葉原駅から徒歩3分・ 地下鉄銀座線末広町駅から4分)
 <パネリスト> 株式会社パナソニック技術担当役員付 安藤 誠 氏
株式会社HAROiD代表取締役 安藤 聖泰 氏
経済産業省国際戦略情報分析官(国際大学GLOCOM客員研究員) 境 真良 氏
 <モデレーター> 次世代メディア研究所 代表 鈴木祐司

 

<開催趣旨>

動画の魅力に加え瞬時に大勢にリーチできたテレビは、20世紀にメディアの王様の地位を占めるに至った。しかし近年、世代により利用するデバイスの多様化が急速に進んでいる。これに伴い、テレビ番組は放送波経由でリアルタイムに視聴されるだけでなく、一旦HDDに貯め込まれた後に見られたり、IP網経由で人々に届くようになっている。しかもこうした映像情報は、ソーシャルメディアと絡められたり、部分的に良いとこ取りされて消費されるようになっている。この結果、最大公約数をターゲットにしてきた地上波テレビ局のビジネスモデルに陰りが見え始めている。これら複数の変数が同時に変化し始めたテレビは、今後10~15年でどう変わって行くのか。
例えば、ケーブルテレビやデータ放送などが歩み出した高機能化の延長上には、どんなテレビの未来が見えるのか。ソーシャルテレビ化やテレビ×スマホなどの動きの先にはどんな姿があるのか。そしてネットでのビジネスモデルやコンテンツ流通のあり方、さらにはネットに吸い寄せられる人々の志向がテレビにどんな影響を与えて行くのか。それぞれの局面に深く関わってきた3有識者のビジョンを伺い、今後のホットイシューを議論する。

<セミナーの概要>

【Ⅰ.10年後のテレビについてのプレゼン】(100分)

 (株)パナソニック技術担当役員付 安藤誠氏

デバイスの進化から見るテレビの未来』

パナソニックは、グローバルに放送のデジタル化が進む中で、1994年の米ディレクTVによる衛星デジタル放送、98年の米英、2003年の日本での地上デジタル放送に備える機器を商品化してきた。その中で、98年には、欧州ではB Sky BやBTと組んでBIB(British Interactive Broadcasting)を立上げ、米国では地上デジタル放送受信パソコン用ボード、日本ではWebTV端末を手掛けるなど、現在のスマートテレビに通ずる先進的な取組みを行ってきた。しかしながら、テレビのデジタル化で、低廉化、薄型化、高画質化、EPG、多チャンネル、VoDと言う価値創造はできたが、携帯電話・スマートフォンが起こした地殻変動に相当する、ユーザ視点での顕著なメリットはこの20年に渡たるテレビのデジタル化では創り得てはいない。この先の15~20年で、テレビと言うエンターティメント・メディア、デバイスが、どのように進化をするか、するべきか、の未来像を機器メーカ視点から考察する。

(株)HAROiD代表取締役 安藤聖泰氏

テレビとネットのもう一つの方向性とは?HAROiDの考える10〜20年後のテレビの予想と将来のテレビがどうあるべきか?』

ここ数年、スマートフォンの普及に伴いテレビ×ネットのトレンドはスマートフォンなどへの動画配信の流れに一気に進もうとしています。一方で、世代によって利用するデバイスの多様化が進んでいるのもまた事実です。スマートフォンやPCをメインにコンテンツに接する方もいれば、テレビしか使わない方も多く、もはや単一デバイスで国民全体をカバーすることは難しいのが実情です。今後、全てがスマートフォンだけに一本化されることは無く、テレビを含む様々なデバイスを想定し、幅広い世代が利用できるIoT社会を前提にした取り組みが必要と言えます。テレビとネットのもう一つの方向性とは何か?HAROiDの考える10〜20年後のテレビの予想と将来のテレビがどうあるべきか?についてお話しさせていただきます。

経済産業省国際戦略情報分析官(国際大学GLOCOM客員研究員)境 真良 氏

『再構築される≪テレビ≫とその役割を占おう

テレビを支えてきた「電波による放送という伝送形式」と「居間にあり皆で見る大画面」と「映像で私たちを楽しませる番組」という三つのボロメオの輪はすでに解離した。しかし、私たちの「テレビ」を巡る視聴習慣が解体される中、「電波」の重要性も、「テレビ」の必要性も、そして「番組」の魅力も、些かも衰えることなく、私たちを縛り付けている。この解体された三つがどのように再び交わるのか(交わらないのか)。ネットでの広告配信メカニズムや視聴誘導の連鎖のあり方、新しく大きな資本力で参入するネット映像配信ビジネスの戦略、さらに政府によるメディアやコンテンツ規制のあり方や通信技術の革新など、国境を越えた大きな動きの中で、国内外の主要プレイヤーがどこを目指すのかという視点と、日本の消費者は何を求めるのかという視点から、CES2016の最新情報を交えつつ、10年後の「テレビ」のイメージを探り出してみたい。

- 休憩 -(10分)

【Ⅱ.Q&A / 議論】(70分)

議論は以下の方向を予定!
※伝送路・端末の多様化が進む中で、相対的に地位が低下する地上波テレビはどう対応し得るのか?
※テレビの高機能化、高画質化には、どんな展開が待っているのか?
※映像情報を巡るビジネスモデルの変化は、テレビにどんな影響をもたらすのか?

 

<講師プロフィール>

(株)パナソニック技術担当役員付 安藤誠氏
1982年4月、松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)へ入社、中央研究所・情報グループ配属。
1997年4月、AVCネットワークス社(以降、AVC社) AVC商品開発研究所でホームPCならびに北米ケーブルSTB開発。2002年3月、本社・経営企画グループで、AVC社を含むデジタル分野事業ドメイン会社の事業支援を担当。2006年4月、AVC社企画グループ・グループマネージャーとして、AVC社の事業戦略と企画業務を担当。2011年5月、AVC社STBネットワークビジネスユニット・ビジネスユニット長として、ケーブル/衛星向けSTB・センター機器事業やクラウドサービス事業を担当。そして今年1月、技術担当役員付・企画担当。 

(株)HAROiD代表取締役 安藤聖泰氏
1997年 日本テレビ放送網株式会社入社。地上デジタル放送、ワンセグ放送の立ち上げやインターネット関連サービスの企画を始めとする放送通信連携サービスに携わる。SNSを活用した企画などを複数担当。2010年よりIT情報番組iCon(アイコン)のプロデューサー。2012年3月には本番組を通じてテレビとFacebookを連携させた新しいソーシャルテレビ視聴サービス「JoinTV」を立ち上げる。翌年JoinTVを社会インフラに応用し災害対策・高齢者対策に取り組むJoinTownプロジェクトも同時に推進。2015年5月株式会社HAROiDを立ち上げ、代表取締役に就任。

経済産業省国際戦略情報分析官(国際大学GLOCOM客員研究員)境真良氏
1968年東京都生まれ。93年に通商産業省(当時)入省。2001年から経済産業省メディアコンテンツ課課長補佐、東京国際映画祭事務局長、経済産業省商務情報政策局プラットフォーム政策室補佐、早稲田大学大学院GITS客員准教授、ニコニコ動画等を経て、現職は経済産業省国際戦略情報分析官(情報産業)。専門分野はコンテンツ産業理論、アイドル産業論、海賊版現象研究。『アクトビラ』の起ち上げに関与したり、『テレビ進化論』(講談社、2008年)、『アイドル国富論』(東洋経済新報社、2014年)を著すなど、テレビとの縁が深い。

次世代メディア研究所 代表 鈴木祐司
1982年にNHK入局。制作現場では主にドキュメンタリー番組の制作を担当。97年に放送文化研究所に異動。98年日米ジャーナリスト交換プログラムで、アメリカの放送デジタル化の動向を視察。2003年放送総局解説委員室解説委員兼任(専門分野はIT・デジタル)。09年編成局編成センターへ異動。大河などドラマのダイジェスト「5分でわかる~」を業界に先駆けて実施、他に各種番組のミニ動画をネット配信し、NHKのリーチ拡大を図る。12年にNHKスペシャル事務局へ移動し、放送前にミニ動画を配信して視聴率を上げる取組等を手掛けた。2014年独立、次世代メディア研究所代表・メディアアナリストとして活動。

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